PPLサマースクール2008

LL Futureで東京に行ってきたばかりですが、以前にご紹介したPPL Summer School 2008(来週火曜日@茗荷谷)にも行くことにしました。今度こそ「聞きにいくだけ」ですが。:-)

しつこいようですがサマースクールの内容は↓こちら。まだ参加申し込み可能のようです(空きがあれば当日でもOK?)。

http://www.logos.t.u-tokyo.ac.jp/ppl_ss08/index.php/Top

今回のサマースクールの内容ですが, 「今日から使える! みんなの静的解析, エラー検出ツール」と題して,

  • 大岩寛氏(産総研) Fail-Safe C (Web Site)
  • John Kodumal氏(Coverity社) Thread Analyzer: 致命的な並列処理欠陥を検出する動的解析ツール (Web Site)

チュートリアルを企画致しました.

Fail-Safe Cはメモリ安全性を保証するC言語の処理系で, C言語で書かれたプログラムに, バッファオーバーランやポインタの不正使用などのバグがあってもメモリ安全性を保証するという, 文字通りC言語の"Fail-Safe"な実行を可能とする処理系です. 実装技術には実行時の検査と静的な解析が組み合わせて用いられており, OpenSSL, BIND9, OpenSSH, thttpd, zlibなどのサーバを実際にコンパイルできます.

Thread Analyzer for Javaは, 静的な解析を専門とする会社Coverityの製品で, 競合するメモリアクセスやデッドロックなどの並行性に関するバグを検出します. 普段はあまり聞く事のできない, 製品の技術的な内容について聞く事のできるまたとない機会です. これも静的な解析と動的な検査を組み合わせて実装されているそうです.

どちらも, 技術的内容に興味のある「言語の専門家」みたいな人は元より, それを使ってソフトウェアの信頼性を高めたいというプログラマの方々にも非常に興味深く有用な講演になると思いますので, ぜひお越しください.

一件の講演時間をたっぷりとって, ツールデモや実際に聴衆がツールを動かしながらの演習など, 実践的な部分にも時間をとっていただくようご検討いただいています(講演内容は近日あらためて本ページでご紹介いたします).