挑発的!反世論シリーズ3:「親の所得で学力に差?」

「シリーズだったのかよ!」というツッコミは真実なので却下。

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20060527i515.htm

読売新聞社の「教育」に関する全国世論調査(面接方式)で、親の経済力の差によって子供の学力格差も広がっていると感じている人が75%に上った。

(強調筆者)

「感じている」「意識を持っている」「思う」みたいな言葉のオンパレード。いや、ちゃんとそう明示して?マークまでつけている読売新聞は偉大で、他の新聞はいつも「多くの人がそう思っているから正しい」と暗黙に推論しまくっていますが。生活に苦労している人々を紹介して「よって格差は拡大している」と結論する某新聞連載とか…

親の経済力と子供の学力に相関があることは(おそらく)確かですが、「相関関係≠因果関係」という統計学の基本定理(嘘)*1に気をつけると、単に親の意欲の格差ではないかという疑いも持ちます。「経済力がある ← 親が高学力 → 子供にも勉強させようとする」みたいな…

たとえば、私の出身校ではありませんが目黒区のH山中学校は、学区域内に国家公務員宿舎があるせいで、異様に学力が高かったことを覚えています(昔の話なので今は違うかもしれませんが)。国立大学教員も同じですが、国家公務員の経済力が高いとはとても思えないので、教育ママ・教育パパが多いとしか考えられません。ちなみに私は中学生のときに塾の授業料を着服していました。いや、着服は嘘ですが、免除された分は親にいって自分でもらった。

*1:ちなみに僕が教養課程で松原先生に習ったのは、「銀行が多いと飲食店も多い」という相関関係について、「別に銀行が増えることによって飲食店が増えるわけではなく、単に人口が増えると両方とも増えるだけ」という例でした。